ドッグランでのマナー

芝生で遊ぶ2匹のマスティフの写真

「うちの子ドッグランに行っても怖がって遊ばないんです」「なかなかお友達ができないんですよ」といったお話をされることが多く、今日はドッグランのお話を。

ドッグランとは

犬をノーリードで遊ばせることのできる場所です。

屋内、屋外どちらもあり、無料で利用できる所と有料になっている所があります。

大きな公園に併設されていたり、最近ではパーキングエリアなどに設置されていることも多く、気軽に利用できますが、ワクチンの証明書が必要な場合がありますので注意が必要です。

ドッグランでのマナー

ワクチンの証明書を持参する

証明書がないと入れない所がほとんどですので、必ず持参しましょう。

接種から1年以内かどうか確認してくださいね。

場合によっては狂犬病の証明書のみで大丈夫な所もあります。

おやつ・おもちゃは使わない

犬同士の喧嘩の原因になる物の持ち込みは禁止です。

ルールになっていなくてもトラブルの元になりますので、持ち込みはやめましょう。

排泄物は必ず片付ける

ドッグランではなくてもどこに行ってもそうですが、排泄物は速やかに処理してください。

地面が芝生になっていることも多いので、見逃さないようにしましょう。

マーキング癖のある子はマナーバンドをするなど、周りの子にも必ず配慮してくださいね。

ヒート中のメス犬は連れて行かない

当然ですが、たくさんの犬が集まる場所にヒート中の犬は連れて行ってはいけません。

望まない妊娠の可能性の他、オス犬達に大きなストレスになります。

また、本人も体調が万全ではありませんので、ヒート中はお家でゆっくり過ごさせてあげて、終わってからたくさんお出かけしてあげてくださいね。

利用できる犬のサイズを確認する

超小型犬、大型犬などサイズ別に分かれている場合があります。

きちんと確認してから中に入るようにしましょう。

体格差のある犬同士を遊ばせるのは危険なことが多いので、注意が必要です。

他の犬と仲良くできない犬はトレーニングが済んでから

他の犬に対して攻撃的な子、極端に怖がりな子などはトラブルを避けるために入場は避けましょう。

しっかりと社会化を学び、上手に他の犬と挨拶ができるようになってからドッグランデビューです。

すぐにリードを離さない

ランの中に入ったら、リードを繋いだまま少し様子を見てみましょう。

犬同士の相性もあります。いつも穏やかな子でも突然攻撃的になることも。

しばらく犬達の様子を観察することが大事です。

また、新たに犬が入ってきた場合も同じく注意が必要になります。一旦呼び戻して落ち着かせましょう。

こんなことに気を付けて!

咬傷事故

ドッグランで最も多いのが咬傷事故です。

犬は鋭い牙を持った動物です。小型犬であっても一噛みで相手を傷つけることができてしまうのです。

体格や力に差がある犬種の場合、小さな犬は大怪我をしたり、最悪の場合命を落とす可能性があります。

また、犬同士だけでなく人を噛んでしまうという事故も発生しています。

ドッグランの中では異常に興奮してしまう子も多く、普段通りに言うことを聞けないことがありますので、愛犬が興奮しすぎているなと感じたら一度クールダウンさせてあげましょう。

脱走

ドッグランの入り口が、なぜ二十扉になっているか知っていますか?

多くの方が「犬が逃げない為だろう」と理解していると思います。

しかし、頭では分かっていても2枚の扉を同時に開けてしまう方がいます。

テンションの上がった犬は簡単には捕まりません。

もしも見失ってしまったら、近くに大きな道路があったら…。

脱走からの交通事故での死亡例もありますので、出入りの際は本当に気を付けてくださいね!

小さな子供のトラブル

小さな子供はまだ犬との接し方が分かりません。

家族の犬は慣れていても、他の子はびっくりしてしまいますので、必ず保護者の方がそばに付いてむやみに手を出さないように見ていてあげてください。

また、ドッグランをふれあい動物園と勘違いして中に入って来てしまう親子がたまにいますので気を付けてください。

飼い主同士のトラブル

犬のちょっとした行動などから飼い主同士のトラブルになることがあります。

愛犬が他の子を追い掛け回していないか、大きな声で吠え続けたりしていないか、他の飼い主が不快に思っていることがないか気にかけていてください。

「ドッグランでは何をしてもOK」ではありません、周りの方にも配慮しましょう。

トラブルにならないために…

愛犬から目を離さない

当然ですが、しっかり我が子がどこで何をしているのか把握していてください。

飼い主同士おしゃべりに夢中で犬達はほったらかし…なんてことにならないようにしてくださいね。

呼び戻しができるようにしておく

呼べばすぐにこちらへ戻ってくるようにトレーニングしておきましょう。

しかし、興奮状態の犬はコマンドが耳に入りません。興奮しきってしまう前にちょこちょこ呼び戻し、都度クールダウンさせながら遊ばせます。

二十扉を必ず閉める

何度も言いますが、2枚の扉を同時に開けてはいけません。

誰かが1枚開けている時は中に入らず、必ずもう1枚の扉が閉まっていることを確認してから入りましょう。

危ないと思ったら立ち去る

相性の良くない犬がいたり、明らかに興奮状態の犬がいる場合は、速やかに退場してしまいましょう。

「向こうの方が後に入ってきたから」「うちの子は悪くない」と意地にならず、トラブルを避けるために退出してしまいましょう。

マナーの悪い飼い主が居た場合も、ドッグランには明確なルールがない場合が多いので、自分で注意したりせずスタッフの方に伝えるのが良いかと思います。

まとめ:本当に行かなければいけませんか?

散々あれこれ書いてきましたが、私はドッグランには行きません。リスクが高すぎると感じるからです。

興奮状態の犬が小さな囲いの中で自由にしていれば、トラブルが起こるのは当然です。

鋭い牙と強い顎を持った犬達を自由に遊ばせることは、小さな子供に凶器を持たせて「絶対に使っちゃダメだからね!」と言っているようなものだと、個人的には思っています。

「犬は自由に走り回って遊ぶのが幸せ」「思いっきり走らせてストレス解消させなくちゃ」

そんな風に思っていませんか?

もちろん、ドッグランが大好きな子もたくさん居ると思います。しかし、追いかけたり追いかけられたり、実は相当なストレスがかかっている場合も多いのです。

ドッグランで遊ばせるリスクもしっかりと頭に入れ、愛犬がドッグランで遊ぶことができる犬なのか、そうでないのか見極めてあげてください。

「ドッグランに行かない」ことが幸せな犬も居るのです。

行かない、という選択肢も候補に入れてくださいね。

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