だんだんと皮膚の不調がではじめるこの季節。
いつでも健康な皮膚で過ごさせてあげるために、どんなケアをしてあげたら良いのでしょうか。
季節の変わり目は皮膚の不調に要注意
愛犬の皮膚、こんな状態になっていませんか?
- なんとなく乾燥している
- 逆にベタつく
- 臭いが強くなる
- フケが出る
- 肉球がガサガサになる
こんな症状、ありませんか?
病院に行くほどでもないけれど、なんとなく気になる…。
シャンプーしてみたけれど効果がない、それどころか悪化してしまった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん皮膚に炎症があったり、異常にフケが出ているなどの場合は動物病院での受診をおすすめしますが、先に挙げたような軽い不調であれば、薬を使わずに改善できるかもしれません。
ほとんどの場合有効なのは保湿
トリミングサロンや動物病院でも実はあまり重要視されていない、「保湿」。
皮膚の不調は、汚れを落とすことももちろん大切ですが、それに加えて保湿をしないとあまり効果が見られません。
人間でも、汚れを落とすだけでなく、化粧水やクリームなどでしっかりと保湿をしますよね?
それと同じです。
膿皮症などの治療でも、病院で処方される薬用のシャンプーで汚れや油を落としますが、それだけでは改善されないことが多いです。
長引く皮膚のトラブルにお困りの方は是非、「保湿」を心がけてみてください。
犬用の化粧水
こちらの「AVANCE」という商品がおすすめです。
- 天然成分100%
- 温泉藻類(オーガニック)使用
- 温泉酵母使用
人間の三分1の薄さしかない犬の皮膚。
その分乾燥しやすくデリケートなんです。
使い方は人間と同じく、シャンプー後にスプレーするだけ。
犬の場合は被毛がありますので、しっかりかき分けて吹きかけてあげてくださいね。
犬用シャンプー
ホームセンターなどで売られている安価なシャンプーは、極端に強い成分が入っていたり、反対に全く汚れの落ちないような低品質な物が多いので、おすすめできません。
かといって、トリミングサロンで取り扱っているようなシャンプーは、なかなか一般の飼い主様には手に入らない場合がほとんどです。
かつ皮膚のトラブルがある場合は被毛の美しさ、仕上がりを求める物ではなく皮膚のケアに特化したものを使用する方が絶対に良いです。
シャンプーの手順
1.ブラッシングをして汚れを落とす、もつれを取る
人が頭を洗う前にブラッシングをするのと同じです。
ブラッシングによってホコリやフケなどのだいたいの汚れは落ちてくれますので、シャンプー時間の短縮になります。
もつれや毛玉は水に濡れると固くなり、取れなくなってしまうので、必ずシャンプ―の前に取り除いておきます。
ここで、取りきれない程のもつれや毛玉ができていた場合は、お家でのシャンプーは諦め、トリミングサロンに連れていってください。
持ち込みシャンプーOKのサロンが大半なので、シャンプーと化粧水を持参してお願いしましょう。
2.よく被毛を濡らす
「濡らす」というよりも「お湯のみで洗う」というイメージです。
この時、ベビーバスや大きめの洗い桶などに入れて温浴するのがおすすめです。
お湯で汚れを浮かすだけでなく、血行促進などの効果も期待できます。
お家でシャンプーをする場合は顔は濡らさなくてOKです。
顔に水がかかるのが嫌いな子が多いので、お湯で濡らして絞ったタオルで優しく拭いてあげるだけで十分です。
特に目の周りや口の周りは汚れやすいので、しっかりめに拭いてあげてくださいね。
3.泡立てたシャンプーで優しく洗う
シャンプーは泡立ててから使います。
手桶の中で泡立てスポンジを使って、なるべくふわふわの泡をたくさん作ってください。
泡立てることでより皮膚のへの刺激が軽減されます。
泡を犬の体に付けたら、優しく洗っていきます。間違っても爪を立てないように気を付けてください。
耳、肛門周り、足先は汚れが溜まりやすい箇所なので念入りに洗ってあげましょう。
基本的には1度洗いで十分ですが、皮膚を少しこすってみて(食器用洗剤のCMのイメージです!)キュキュッとしていれば汚れが落ちている証拠ですので、洗いがたりない部分はもう1度洗いましょう。
4.しっかりすすぐ
1番大事なポイントです。
シャンプー剤が残ったままだと、更なるトラブルの原因になりますのでここではしっかりと洗い流すようにしてください。
ため湯をしている場合は何度もお湯を交換し、完全に体から泡が消えるまですすいでくださいね。
「すすぎすぎかな?」というくらいしつこくすすいで大丈夫です。
5.全身に化粧水をスプレーする
人と同じようにたっぷりと吹きかけます。
犬の場合は被毛がありますので、かき分けながら丁寧にかけていきましょう。
肉球の間や脇の下など細かい部分も忘れずにスプレーします。
耳の内側には綿棒につけて優しく塗ってあげてください。
この時奥の方まで塗ろうとせず、手前の方の見えている部分のみで大丈夫です。
6.ブローする
ドライヤーとブラシを使い、根本からしっかりと乾かしていきます。
大人しい犬であれば片手にドライヤー、もう片方にブラシをもってブローしていきますが、嫌がってじっとしていない子が多いかと思いますので、二人がかりでやるのが良いと思います。
2人でやる場合は膝の上ではなく少し高さのある台に乗せ、1人がブラシ、もう1人がドライヤーを持って協力作業です。
必ず片手は犬に触れて、飛び降りたりしないように気を付けてください。
心配な場合はリードで固定してしまうのも良いと思います。
7.肉球クリームを塗る
アスファルトを直接歩く犬達は、肉球が乾燥してカサカサしたり、酷い時はひび割れを起こしてしまうことがあります。
専用のクリームを塗って保湿をしてあげることによって、ふわふわの肉球を取り戻すことができますよ。
肉球が潤っていると、フローリングなどでも滑りにくくなるのでおすすめです。
まとめ:適切なシャンプー、保湿で1年中健康な皮膚を保ちましょう
自宅シャンプーでの手順を紹介しましたが、できればトリミングサロンでのシャンプーの方が、やはり効果は高いと思います。
しかし、サロンで使用するシャンプーの多くは、皮膚ではなく被毛の状態・仕上がりに重点を置いたものが多いです。
ですので、皮膚の乾燥が気になる時などにはシャンプー、化粧水を持ち込むのが良いかなと思います。
ほとんどのサロンでは持ち込みシャンプーがOKなので、予約の際に伝えるようにしましょう。
また、人用のシャンプーや化粧水で代用できないかなと思う方も多いと思いますが、人用に作られている商品は口に入ることを想定して作られていませんので、必ず犬用の商品を使用するようにしてください。
人以上に実は繊細な犬の皮膚。
適切なシャンプーと保湿でしっかり守ってあげましょう。